今回は、映画『ハリー・ポッター』シリーズの英語タイトル一覧を紹介します!
2021年には映画初公開20周年を迎えて、今でも根強い人気の『ハリー・ポッター』。
タイトルを英語で覚えておくだけでちょっとした勉強になりますし、会話のネタとしてとても心強いですよ。
では早速、『ハリー・ポッター』の映画タイトルを英語名で見ていきましょう!
『ハリー・ポッター』の英語タイトル一覧
『ハリー・ポッター』シリーズは、2001年に1作目が公開されてから計7作品(7作目は2部構成なので、実際は8作品)あります。
タイトルはすべて、原作の小説とも連動しています。
- Harry Potter and the Philosopher’s Stone(ハリー・ポッターと賢者の石)
- Harry Potter and the Chamber of Secrets(ハリー・ポッターと秘密の部屋)
- Harry Potter and the Prisoner of Azkaban(ハリー・ポッターとアズカバンの囚人)
- Harry Potter and the Goblet of Fire(ハリー・ポッターと炎のゴブレット)
- Harry Potter and the Order of the Phoenix(ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団)
- Harry Potter and the Half-Blood Prince(ハリー・ポッターと謎のプリンス)
- Harry Potter and the Deathly Hallows – Part 1(ハリー・ポッターと死の秘宝 – Part 1)
- Harry Potter and the Deathly Hallows – Part 2(ハリー・ポッターと死の秘宝 – Part 2)
どれも「Harry Potter and ~」という形のタイトルになっているので、後ろの部分だけで注目しておけばOKですね。
それでは、それぞれの英語タイトルを詳しく見てみましょう!
1作目:Harry Potter and the Philosopher’s Stone(ハリー・ポッターと賢者の石)
2001年に公開された記念すべき第1作目『Harry Potter and the Philosopher’s Stone』です。
『Harry Potter and the Philosopher’s Stone』の発音↓
「philosopher」が「賢者」を意味しています。
「哲学者」という意味でなじみのある方も多いと思います。
ここでは、人生における悟りを開いた人という意味で、賢者という日本語になっていますね。
哲学を表す「philosophy」という単語も、「悟り」やその人の人生における根本的な「考え方」といった意味でも使えます。
また、アメリカ、インド、フィリピンで公開されたときのタイトルは『Harry Potter and the Sorcerer’s Stone』になっています。
「philosopher」の部分が「sorcerer」という単語に代わっていますね!
(原作の小説も、アメリカ版は「sorcerer’s stone」となっています)
「sorcerer」は、「魔法使い」という意味でよく使われます。
ポール・デュカスの交響詩やディズニー映画でも有名な『The Sorcerer’s Apprentice』(魔法使いの弟子)でもおなじみの単語です。
劇中でも、賢者であるのは魔法使い設定なので、 「sorcerer’s stone」 でも成り立つことになります。
「~’s」の使い方に関しては、以下の中学英文法も参考にしてください。
ちなみに「philosopher’s stone」とは、中世ヨーロッパの世界で話題になった錬金術のための薬で、『ハリー・ポッター』の世界だけに登場するオリジナルアイテムではありません。
劇中に賢者として登場するニコラス・フラメルも実在の人物で、錬金術に長けていたとされています。
『ハリー・ポッター』の世界でも、ニコラス・フラメルは錬金術師として登場していますね。
ニコラス・フラメルは、のちのシリーズ『ファンタスティック・ビースト』で、その姿を見ることができます。
2作目:Harry Potter and the Chamber of Secrets(ハリー・ポッターと秘密の部屋)
つづいて、2002年公開の第2作目『Harry Potter and the Chamber of Secrets』です。
『Harry Potter and the Chamber of Secrets』の発音↓
「chamber」が「部屋」を表します。
「room」でも良さそうな気がしますが、「chamber」のほうがちょっと格式が高いイメージですね。
ただ単に部屋というよりは、会議などに使われる特別な部屋感を出す単語です。
また、応接室や裁判官室を英語で言うときにも、よく使われます。
大文字で「Chamber」と書くと、イギリス議会の本会議場を指すことになります。
3作目:Harry Potter and the Prisoner of Azkaban(ハリー・ポッターとアズカバンの囚人)
つづいて、2004年公開の第3作目『Harry Potter and the Prisoner of Azkaban』です。
『Harry Potter and the Prisoner of Azkaban』の発音↓
「prisoner」が「囚人」を意味します。
「prison」が「刑務所」なので、刑務所に入っている人という意味で「prisoner」となります。
そして「Azkaban」は、『ハリー・ポッター』の世界に登場する刑務所の名前です。
つまり「Azkaban」が、ハリー・ポッター界を代表する「prison」ということですね。
アズカバンにはたくさんの囚人がいて、のちの作品で重要な人物もたくさん捕まっています。
しかし、今回のタイトルには「prisoner」の前に「the」が付いているため、特定の囚人1人を指すことになります。
(誰のことを指しているのかまだ知らない場合は、ぜひ映画でご確認ください!)
人物を表す英単語に「the」を付けると、誰か1人、特別な人を表すことができるので、その人の名前を伏せたいときなんかに便利です。
- He is a prisoner.(彼は囚人だ)
- He is the prisoner.(彼こそが例の囚人だ)
というようなニュアンスの違いが、生まれます。
4作目:Harry Potter and the Goblet of Fire(ハリー・ポッターと炎のゴブレット)
つづいて、2005年公開の第4作目、『Harry Potter and the Goblet of Fire』です。
『Harry Potter and the Goblet of Fire』の発音↓
これは英単語としては「fire」(炎)だけなので、わかりやすいタイトルかと思います。
「goblet」(ゴブレット)とは、日本語では「聖爵」と呼ばれる杯のことです。
妖精のゴブリンとは関係ありません。
(僕は最初、ゴブリンの親戚かと思っていました……笑)
英語では、「goblet」よりも「chalice」と呼ばれるのが一般的です。
キリスト教の教会などで用いられ、儀式の際にワインを入れたりします。
劇中では、「Goblet of Fire(炎のゴブレット)」は、トライ・ウィザード・トーナメント(三大魔法学校対抗試合)に出る選手を選ぶアイテムとして登場します。
そこで、なぜか選ばれるはずのないハリー・ポッターの名前がゴブレットの中から出てきて、代表選手として試合に出ることになります。
5作目:Harry Potter and the Order of the Phoenix(ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団)
つづいて、2007年公開の第5作目『Harry Potter and the Order of the Phoenix』です。
『Harry Potter and the Order of Phoenix』の発音↓
「order」(オーダー)という単語は「命令」「注文」などの意味で、なじみ深いですよね。
これに、「the」がついて大文字表記になると、「騎士団」という意味になります。
騎士団はもともと中世のイギリスで登場したので、「the Order of ~」(~騎士団)という言い方は、イギリスに特化した英語と言えますね。
「Phoenix」(フェニックス)は、日本語にすると「不死鳥」です。
古代エジプトの神話で登場する、伝説の生き物ですね。
アニメや映画などで、たびたび見かけることも多いと思います。
スペルがちょっと複雑なので「フォエニックス」と覚えておくといいかもしれません。ただし、発音は「フィーニックス」に近い感じです。
劇中では、「the Order of the Phoenix」は、ヴォルデモート勢力に対抗するためダンブルドアが結成した組織として登場します。
シリウス・ブラックをはじめとした、熟練された大人の魔法使いたちが集まっています。
ハリー・ポッターも、「Dumbledore’s Army」(ダンブルドア軍団)というグループを立ち上げ、ホグワーツの生徒たちに実戦で使える魔法を教えることになります。
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』からは、使える英語表現もピックアップしています!
6作目:Harry Potter and the Half-Blood Prince(ハリー・ポッターと謎のプリンス)
つづいて、2009年公開の第6作目『Harry Potter and the Half-Blood Prince』です。
『Harry Potter and the Half-Blood Prince』の発音↓
「half-blood」は「混血」を意味する言葉です。
日本語では「謎のプリンス」となっていますが、英語タイトルを直訳すると「混血のプリンス」となります。
現実世界でも使える単語ですが、『ハリー・ポッター』シリーズの中では少し特別な意味を持っています。
それは、「half-blood」(混血)とは、魔法使いと普通の人間の間に生まれた子どもだということです。
ちなみに、『ハリー・ポッター』の世界では、魔法が使えない普通の人間は「muggle」(マグル)と呼ばれます。魔法が使えない人間に対しての、少し軽蔑的な言い方です。
「half-blood」(混血)に対して、純粋に魔法使い同士の血で生まれた子どもは「pure blood」(純血)と呼ばれます。
「half-blood」は、魔法が使えない人間の血が混ざっているということで、劇中でしばしばバカにされる場面も見られます。
ちょっと人種差別的な問題も含んでいるんですね。
そして、「the prisoner of Azkaban」と同じく、「half-blood prince」にも「the」が付いています。
つまり、今回のタイトルも誰か特定の人物を指しているということですね。
混血のプリンスが何者なのかは、ぜひ作品を見て注目してみてください!
7作目:Harry Potter and the Deathly Hallows(ハリー・ポッターと死の秘宝)
そして最後の7作目は、『Harry Potter and the Deathly Hallows』です。
『Harry Potter and the Deathly Hallows』の発音↓
パート1は2010年に公開され、パート2は翌年2011年に公開されています。
英語としては、このタイトルがもっとも難しいんじゃないかと思います。
「hallow」が「秘宝」を意味するのか?と思った方も、多いかもしれません(僕も最初は思ってしまいました)。
しかし、「hallow」は「秘宝」という直訳にはなりません。
「Deathly Hallows」とは、そもそも『ハリー・ポッター』の世界でしか通用しないオリジナルの用語です。
固有名詞なので、両方の単語を大文字で書きます。
じゃあ、それぞれの単語は何かというと、
- deathly(死の)
- hallow(神聖化する)
という意味になります。
「hallow」は、基本的に動詞です。
名詞としての「hallow」は「saint」(聖人)と同じ意味を持っていて、昔の英語で使われていました。
現代では、映画や小説などの芸術作品で見かけることはあるかもしれませんが、実生活の英語ではほとんど使わないと思ってOKです。
特に「秘宝」という意味の名詞で使うのは『ハリー・ポッター』の世界なので、現実の英会話では使えません。
『ハリー・ポッター』の話をするときだけ、「Deathly Hallows」をセットで使うようにしてください。
Halloween(ハロウィーン)の「hallow」は「聖人」の意味からきています。こんにちはの「Hello」でHelloweenじゃないので注意してください。
「Deathly Hallows」が何者なのかは、ここで詳しく解説すると長いネタバレになりますので、映画を見てお楽しみください!
まとめ
ということで今回は、『ハリー・ポッター』の英語タイトル一覧を紹介させていただきました。
「こんなことで英語の勉強になるのか?」と思われるかもしれませんが、こういう身近なちょっとしたところから、少しずつ英単語を取り入れていくのはものすごくおすすめな英語の勉強法です。
今は関係ないと思っていても、思わぬところで役に立つこともありますよ。
お気に入りの映画やドラマ、音楽など、タイトルの英語だけでもぜひ注目してみてください!
※当記事の英語音声は音読さんを使用しています。