英語の文法が苦手でも、単語暗記で克服する裏ワザ

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英語の文法が苦手なあなたへ、「単語の暗記で克服する裏ワザ」を紹介します!

文法のしくみがわからなくても、とりあえず単語から暗記してしまおうという話です。

「いや、文法が苦手で困ってるんだから、文法の話してよ…」

と思われたかもしれませんが、安心してください。

今回の話は、文法なんか知らないよと言いながら、文法を身につける裏ワザです。

英語の文法……聞くだけで吐き気が……というあなたは、ぜひ読んでみてください!

 

目次

なぜ文法が熟語になるのか

今回紹介する方法は、「文法を熟語と見なして、暗記してしまおう」という作戦です。

つまり、文法の解説に出てくる例文を、ただの熟語と見なすわけです。

熟語を覚えるときって、〇〇=△△のように、シンプルに覚えていきますよね?

 

  • “come from ~” =「~の出身である、~の由来である」
  • “make friends with ~” =「~と友達になる」
  • “be interested in ~” =「~に興味がある」

などなど。

 

じゃあ、これをもう少しだけ長くしてみましょう。

  • “I am Ken.” =「私はKenです」
  • “You were playing baseball then.” =「あなたはそのとき野球をしていました」
  • “I can swim.” =「私は泳げます」

 

もうちょっと難しくしてみます。

  • “You were standing with your eyes shining.” =「君は目を輝かせて立っていたね」
  • “If she worked hard, she would succeed.” =「もし熱心に働けば、彼女は成功するのに」
  • “As is often the case with her, she was late.” =「彼女にはよくあることだが、遅刻した」

 

これら、文法解説に出てくる例文も、「長い熟語」として考えてしまおうというのが、今回やってみてほしいことです。

文法が苦手な場合は、先に文法から入るのではなく、まずは「〇〇=△△」の感覚で例文を覚えてみてください。

文法用語を覚えるのではなく、例文を先に覚えるということです。

 

たとえば、上で見た最後の例文を文法解説すると、「類似関係代名詞」というちょっとややこしい文法が出てきます。

「類似関係代名詞」という文法名を覚えたところで、この例文が使えなければ、何の意味もありませんよね。

「ああ、類似関係代名詞は “as” を関係代名詞として使ってるんだよ」と解説できたとしても、“As is often the case with her, she was late.” がパッと口に出せなかったら、言葉として使いものになりません。英会話やライティングにも応用がききませんよね。

 

逆に、「類似関係代名詞」が出てこなくても、“As is often the case with her, she was late.” とさらっと出てきて、なおかつ意味もわかっていれば、それで問題ないわけです。

文法名を覚えるのは、例文を覚えたあとでも十分です。

 

そういうわけで、文法解説よりも前に、文法解説に出てくる例文を「〇〇=△△」のような形で覚えてしまうのがオススメです。

文法は後付けでOK

たとえば、あなたは「現在進行形」という文法を中学で習ったと思いますが、このときどのように覚えたでしょうか?

おそらく大半の人は、

  • 「be動詞+動詞のing形」で、「~している」と訳す

って感じで覚えたと思います。

あるいは、

  • 最後に “now” をつけて、「今~している」と訳す

と覚えたかもしれませんね。

その例文として、 “I am running now.” といった英文が出てきたでしょう。

 

これは、簡単に言ってしまえば英文の「しくみ」の部分です。

文法を覚えるとは、“I am running now.” が一体どういう文なのかを、パーツごとに解析しているのと同じです。

  • この文って、いったい何者なの?
  • どういう組み合わせで成り立っているの?

という、中の部分を見ているわけですね。

 

たとえていうなら、「水がH2Oで、水素原子2つと酸素原子1つから成り立っているよ」と、勉強しているようなものです。

文法構造を学ぶのは、水の構造を学ぶようなもの

 

文法から勉強するということは、「水」という物質を知らずに、まずH2Oができるしくみを覚えて、それが「水」っていうものになるよ、という順番で覚えているのと同じですね。

 

もちろん、このやり方が間違っているわけではありません。

おそらく化学の授業なんかでも、これとこれをくっつけたら「アミノなんちゃらかんちゃら」って物質になりますよみたいに、知らない物質の名前が出てくることもあったと思います。

でも、その「アミノなんちゃらかんちゃら」と「水」を比べたら、「水=H2O」のほうがはるかに覚えやすかったと思います。

なぜなら、「水」という物質は、すでにあなたの身近に存在していて、「水」という名前を人生の中で何度も口にしているからですね。

 

話が少しそれましたが、英語でも似たようなことが言えます。

つまり、“I am running now.” のような、すでにでき上がった文を、まずはあなたの身近な文にしてしまえばいいわけです。

 

そうすれば、「be動詞+動詞のing形」と言われても、「あ、”I am running now.” を分解すると、そうなるのね」と納得できるはずです。

元の文を知らずに最初から「be動詞+動詞のing形」と言われても、おそらくピンと来ないでしょう。

 

進行形くらいなら問題ないかもしれませんが、これがどんどん難しくなってくると、余計に意味不明になってきます。

たとえば「転移修飾語とは、直後の名詞を修飾しているようで、実は他の部分を修飾しているものです」と言われたら、どうでしょうか。

文法が苦手な人からすれば、5文字の漢字が連続しただけで、イヤになるのではないでしょうか(笑)

例文を暗記すると、反応が早くなる

しくみを解析する前に、例文を熟語のように暗記すると、「反応が早くなる」というメリットがあります。

「もし鳥だったら、飛べるのに」と言いたかったら、瞬時に“If I were a bird, I could fly” と出てくるようになります。

「もしあなただったら、勝てるのに」にしたかったら、“If I were you, I could win” と、ちょっと単語を変えるだけです。

 

これが文法優先で覚えていると、

「もし鳥だったら、飛べるのに」

→仮定法だ

→「飛べるのに」だから仮定法過去だ

→仮定法過去は「If+主語+過去形, 主語+助動詞の過去形だ」

→鳥になるからbe動詞か

→be動詞の過去形は…

といったような流れで英訳することになります。

 

これでは、ちょっと遅いですよね。

丁寧なライティングをするときならいいかもしれませんが、これでは会話で使うのは難しそうです。

 

文法ではなく熟語として覚えてしまうというのは、言ってみれば身体にしみこませるようなものです。

 

試合中のボクサーが飛んできたパンチに対して、どこに身体を動かせばよけられるか、そのつど計算していると思いますか?

そんなことしてたら、考えているうちにノックアウトされて終了です。

ボクサーはいちいち計算しなくても、ふだんからの反復練習によって、「感覚」をつかんでいるわけです。

 

英語もこれと同じで、しくみの解析よりも、まずは反復練習が大事です。

暗記という反復練習によって、英文を反射的に言えるくらいまでに暗記してしまうのが、文法克服に絶大な効果を発揮するわけですね。

単語さえわかれば、とりあえず通じる理論

そもそも単語と文法、外国人と話すときに必要なのはまずどちらだと思いますか?

答えは「単語」ですよね。

英語に限った話ではないですが、単語がわからなかったら思っていることは通じません。

 

たとえば、「私はりんごを食べる」と言いたいとします。

日本語の文法では「主語→目的語→動詞」ですが、英語では「主語→動詞→目的語」の順番です。

文法から先に学ぶと、この「主語→動詞→目的語」の順番を覚えることになります。

もっといえば、

  • 主語とは何か、
  • 動詞とは何か、
  • 目的語とは何か、

というところから、覚えるかもしれません。

 

しかし、外国人相手に

「主語、動詞、目的語!」

としゃべっても、まったく通じません。

というか、それ日本語しゃべってますよね(笑)

 

逆に文法は知らないけど、

  • 私は= “I” 
  • りんご= “apple” 
  • 食べる= “eat”

を知っていたとします。

 

そして、文法がわからず日本語と同じ語順で、

「I apple eat!」

と言ったとします。

 

これなら、正しい文ではないものの、「りんごが食べたいのかな」くらいには通じますよね。

少なくとも「主語、動詞、目的語!」よりはだいぶマシです(笑)

 

最悪の場合、”apple” だけでも大丈夫かもしれません。

appleが通じれば、オレンジやメロンが食べたいと勘違いされることはないでしょう。

 

もちろんこれは極論ですが、つまりは文法だけ必死に理解したところで、単語と熟語が増えていなかったら、まったく応用がきかないということです。

「AはBです」は、「A +be動詞+B」だと学んだとしても、AやBに当てはめる単語を知らなければ使いものになりません。

 

なので、文法が苦手だなーと悩んでいるあなたも、ひとまずは文法のことを忘れても大丈夫です。

 

文法がわかっても、単語も熟語も知らなければ使いようがないですからね。文法ばかりに気を取られて単語と熟語をおろそかにしてしまっては、伸びるものも伸びません。

文法は、必要になったときに後から詳しく勉強すればOKです。

文法の勉強もすべて「熟語」と見なすコツ

ということで、実際に文法で使われる基本例文を、「熟語として」暗記していきましょう。

 

シンプルなところからいけば、たとえばbe動詞とか一般動詞。

  • I am ~ = 「わたしは~です」
  • I like ~ = 「わたしは~が好きです」

くらいの認識で十分です。

(僕自身、be動詞とかよくわかりませんでした)

 

疑問文なら〇〇する、否定文なら〇〇するというのも、

  • Are you ~? = 「あなたは~ですか?」
  • Do you ~? = 「あなたは~しますか?」

といった具合に熟語で暗記する感覚になるのがコツです。

 

三単現のSなんかも、三単現にSをつけるっていうより、

  • 「あ、heならlikesか、theyならdo theyか、人の名前だけ来たらdoesn’tか」

なんてテキトーなイメージで、最初はOKです。

 

つまり、パターンを暗記していくわけですね。

 

こういったパターンを、いくつか熟語のように覚えていきます。

そして、数ある例文の単語をちょっとずつ入れ替えるという作業をくり返して、使える文法を増やしていきます。

 

文法はあくまで熟語の一部と見なして、しくみは無視しちゃってください。

熟語っていっても、難しく考え出すと構文だとか群動詞だとかいろいろあってワケがわかりません。

そんなのも気にせず、「単語が2つ以上並んで意味を作るもの」はすべて「熟語」だと、勝手にとらえてしまえばOKです。

 

結局のところ、使いこなせてしまえば、

  • “I am ~” が熟語だろうが、
  • 主語+be動詞という文法の用法だろうが、

別にどっちでもいいですよね(笑)

 

文法ばかり気にする人もいますが、細かい文法は、それが本当に必要になったときに勉強すれば大丈夫です。

まずはしくみを覚えるよりも、熟語を増やすという感覚で、たくさんの例文を覚えてみてはいかがでしょうか。

その後で、改めてしくみの部分に目をやると、格段に理解度が上がりますよ!

文法を忘れて、熟語して覚えるステップ

では、具体的にどうやって熟語として覚えて、文法を克服していくのか、その流れを解説します。

以下の方法で試してみてください。

1.文法書を用意

まずは、ひととおり文法の説明が乗っている解説本を用意してください。

有名どころの『ロイヤル英文法』、高校英語の教科書にもなる『DUAL SCOPE』、感覚的に学べると評判の『一億人の英文法』などなど。

あなたの使いやすいものでかまいません。

書店などで、見やすいものを探してみるといいと思います。

2.文法解説にある例文を最初から覚えていく

文法書には例文が数百のっていると思うので、それを順番に覚えていきます。

オススメのやり方は、書いてから読むという方法です。

  1. 例文の意味をチェック
  2. 1回ノートに書く
  3. 10回以上、声に出して読む

この流れを、文法の解説ごとにやっていくといいでしょう。

もちろん、1回とか10回とかはただの目安ですので、あなたが覚えきれるまでやってください。

3.ひととおり例文を覚えてから、文法の解説を見る

例文を覚えたあとで、文法の解説を見てください。

これも、文法のまとまりごとでやっていくといいと思います。

このとき、文法の解説だけにとらわれないでください。

文法用語の暗記よりも、例文の暗記のほうが何倍も大事です。

覚えた例文に対して、「あー、こういうしくみになってるのね」と、納得するイメージです。

まとめ

ということで今回は、文法が苦手な方へ向けて、熟語にして丸暗記する裏ワザ的な文法克服法をお伝えしました。

 

「単語と熟語」を重点に置くのは、本当にオススメします。

もしあなたが暗記が得意で、文法が苦手というのであれば、まずは文法も「熟語」として覚えてみてください。

「よくわかんないけど、ここで使うとしっくり来るからこの言葉を使う」というような、根拠のないものすごく感覚的な覚え方でも大丈夫です(笑)

 

究極な話、文法だけわかっても英語は使えないですが、単語と熟語の暗記なら文法さえもカバーすることができます。

僕自身も文法は大の苦手でしたが、この裏ワザ的な考え方のおかげで、これまでの英語力アップに役立ちました。

 

しくみの理解は、例文を覚えてからでも遅くはありません。

文法が苦手な場合、例文も覚えられていないうちにしくみの理解に走ってしまうと、余計にワケわからなくなります^_^;

 

細かな文法については、将来、言語学を研究したり、教える立場になったときにしっかり学べば十分です。

また論文を書いたり、TOEICなどの試験を受ける際にも、文法の理解は必要不可欠なものになります。

そういったときでも、先に例文が頭に入っていれば、文法が苦手でもスッと理解できるようになりますよ!

 

逆に暗記が苦手で、しくみの理解が得意な人は、むりやりこの方法を使う必要はありません。

しくみの理解が得意な人は、文法からとことん突きつめたってかまいません。物事を理論的にとらえるのが好きな人は、そっちのほうが向いているはずです。

でも、たとえ文法の理解から入ったとしても、単語と熟語はおろそかにしないよう、気をつけてくださいね!

 

文法よりも例文から覚えるのであれば、

  1. 文法書を用意
  2. 例文を暗記
  3. その後で、文法解説を見る

という流れがオススメです。

まずは文そのものを使えるようにしてから、あとあと文法の本質を追求してみましょう。

きっと、苦手な文法も好きになれるはずですよ!

ぜひ試してみてください:)

この記事を書いた人

English LING編集部です。「英語を猛勉強したい社会人のための英語学習メディア」として、さまざまな切り口から実践的な英語力アップに役立つ情報をわかりやすくお伝えしていきます。

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